[●REC]

ヒトが繋ぐ、時代を紡ぐ

リファーラルマーケティングを推進目指すはGive&Giveの豊かな世界!

株式会社パラダイムシフトIDNet work’s
代表取締役
髙須英治
TAKASU_EIJI

社会は人と人との繋がりでできている。例えば知人や取引先の紹介で、別の企業や取引相手と新たな関係が築かれ、ビジネスが発展するケースはよくあることだ。今回、その「紹介」によりビジネス拡大を目指す手法「リファーラルマーケティング」を事業として推進する株式会社パラダイムシフト IDNet work’sの代表取締役・髙須英治氏に、ビジネス拡大の鍵となる”信頼関係”について、またその信頼関係を軸に組織された「BNI」への思い、さらには日本社会の発展に寄与する代表自身の展望を聞いた。

信頼こそが全ての「リファーラルマーケティング」

知人の勧めや紹介で品物を購入する、あるいはサービスを受ける、はたまた商業取引の契約を交わすといった経済行動は、日常の光景である。そこには厚い絆や信頼関係の基礎があり、おおよそ損害を被ることのない安心がある。もちろんその当てが外れることだってあるが、信頼が強固であれば自分自身で選択するよりも良い結果となることも大いにあるだろう。髙須代表は「経済社会において、その信頼関係が生み出している利益は莫大で、そのビジネスチャンスをリファーラルマーケティングによって生かすことができます」と話す。また髙須代表はリファーラルマーケティングを実践するための仕組み・環境を提供しているグローバル組織「BNI(Business Network International) 」とフランチャイズ契約を締結し、「BNI大阪北東」のリージョン運営も担っている。「エリアは茨木市、高槻市、枚方市、寝屋川市、島本町の4市1町で、会員は500名ほどいます。業種もさまざまです。このネットワーク内でビジネスミーティングやネットワーキングイベントなどを通じてメンバーを紹介し合い、信頼関係を構築し、お互いのビジネスを成長させていく仕組みとなっています」

人のために行動することが、信頼関係を築くコツ!

ただ信頼関係を築くことは本当に難しい。当然だが髙須代表も「知り合った人が会ってすぐに自分の商材を売り込んできたら、自分勝手な人だと判断され、信頼関係は構築できません」と言及する。そして「BNIでは自分を売り込むのではなく、他のメンバーのためにビジネスのきっかけを与える行動をとることが一番に求められます」と言う。つまり、会員Aと信頼関係を築いた会員Bが、 以前から信頼関係を持っている非会員のCに、Bがニーズを確認した上で、Aのビジネスを紹介・推薦するという間接的な形で、 ビジネスが展開されていくのがルールなのだ。髙須代表は「そうするとBにはCに対して信頼を裏切れない責任が生まれますし、AにはBとCそれぞれに責任が生じ、結果として質の高い経済活動が生まれます」とメリットを語る。

現在はBNIの運営側としてリファーラルマーケティングの普及に尽力する髙須代表だが、もともと”人に与える”ことの重要性は認識していたそう。「起業当初、商工会議所に入会したころ、会場のセッティングを自発的に手伝っていたんです。すると役員の方から事前に参加者情報を教えてもらうなど、とても良くしてもらえたことがありました」と語る。小さな事例だが、人のために動いた結果、巡り巡って自分のためになった好例である。

亡き家族が与えてくれた悔いない人生への糧

他にも、人に”与える”行動の大切さは、一番身近な家族からも影響されていたと髙須代表はつけ足す。「父は生前、三井物産のアルゼンチンの現地法人の社長でした。特に思い出に残っていることは冒険家の植村直己さんの南極渡航のために父が自らアルゼンチン海軍に掛け合ったことでした。後日、植村さんが目的を達成された時は、父の行為が些細でも一助になったことをとても誇らしく思いました。いつか父みたいな社長になりたいと思ったのもその時です」。続けて髙須代表は、2009年に交通事故で亡くした最愛の息子からも同様に影響を受けたと当時を振り返ってくれた。「リーダーシップを発揮していた息子は、人のために行動できる優しい性格を持っていました。彼が亡くなって、涙が枯れるほど泣いた後で、彼が生きたかった明日を私は悔いなく生きるべきなんだと気づかされたんです」。すると達成されていなかった社長になるという夢を思い出した髙須代表。その後、株式会社パラダイムシフトIDNet work’sを設立した。長年、財務営業コンサルタント事業を通じて、経営を改善していきたいという企業のために助力している。

今後の展望を聞けば「リファーラルマーケティングの認知をもっと広め、組織を拡大していきたいです」と髙須代表は目を輝かす。BNI大阪北東のメンバーを当面は2千人まで増やしたいと具体的な数字も教えてくれた。そして「信頼の厚い、仕事への意識の高いメンバーと共に成長し、この大阪北東の地域から日本を盛り上げるような存在になりたい」とも言う。さらには将来の日本のために「志の高い若手ビジネスリーダーの育成や、BNI財団ジャパンの活動を通して、学校では教えてくれないビジネスの教育を子供のために行いたい」と社会貢献への意欲も口にする。

これまで大手企業主導で成長を遂げてきた日本ではあるが、この30余年の姿を見ると頭打ち感は否めない。最後に髙須代表は「これからは中小企業の面々が力を合わせ、家族のような厚い信頼のネットワークで日本経済をボトムアップし、互いに連携し思いやる優しい社会が当たり前になるようにしなければならない。その中心に、リファーラルマーケティングがあるのだと思う」と語ってくれた。

髙須英治

RECORD

株式会社パラダイムシフトIDNet work’s
代表取締役髙須英治
タイで生まれ、3~8歳までをブラジル、10~15歳までをアルゼンチンで過ごす。帰国後高校・大学へ進学し、卒業後は株式会社三和銀行へ入行。その後、乳製品製造会社京阪牛乳株式会社の経営に参画し、2009年、株式会社パラダイムシフトIDNet work’sを創業。BNI大阪北東のグループを運営し、リファーラルマーケティングの浸透に尽力する。