[●REC]

ヒトが繋ぐ、時代を紡ぐ

家賃力の素晴らしさを伝えたい。
足るを知り、社会貢献に注力する

株式会社LEE不動産
代表取締役
坂上一樹
SAKAGAMI_KAZUKI

大手生命保険会社時代のアパートオーナーとしての経験を生かして40代で起業した坂上代表取締役。「家賃力の素晴らしさを伝えたい」という強い思いで不動産賃貸業を営んでいる。耳慣れない“家賃力”とは何なのか、また不動産賃貸業を始めたきっかけや今後の展望などについて坂上代表に聞いた。

ちょっとしたご縁が不動産との出会い

坂上代表は札幌の大学を卒業後、大手生命保険会社に入社した。海外不動産などを積極的に買収していた「ザ・セイホ」の時代も経験したという坂上代表は、成績も非常に良く「自分でも生命保険会社は向いている」と思ったそうだ。不動産との出会いはそんな生命保険会社時代のちょっとしたご縁から。当時、営業所長を務めていた坂上代表は、「営業所社員のご主人の自宅兼事務所を買いませんか?」と深刻な相談を受けた。不動産について知識のなかった坂上代表は「借金まで背負って不動産を買う意味はあるのだろうか」と不安に思ったそう。だが、「買い手が見つからず困っているようで、助けたかった。」とその不動産を買うことを決めたという。

こうしたちょっとしたご縁から人助けのために買った不動産だが、いざ不動産を持ってみると「自分は貸しているだけで、払ってくれているのは入居している方。それで毎月家賃が入ってくることが衝撃だった」と坂上代表。当時は不動産に限らず株式など何でも値上がりした時代。転勤を繰り返しながらも不動産の魅力に惹かれた坂上代表は、転勤先の福岡や新潟でも不動産を購入し、徐々にまとまった家賃収入を得るようになっていく。

家賃力=コンスタントに得られる家賃収入

複数の不動産を保有し、家賃力、つまり定期的に家賃収入を得られる力の素晴らしさを身をもって感じた坂上代表は、1997年に有限会社LEE不動産を設立。そして1999年10月には“向いていたし、居心地も良かった”という生命保険会社を退職する。「終身雇用も崩れかけているし、給料も上がらない。国も財政的に余裕がなくなってきた。そんな時代で定年してからの20年以上の生活をどのようにして守るのか。その一つの解決策が不動産を貸すことで得られる“家賃力”。その家賃力を多くの人に伝えることをライフワークにしたいと思い、会社を辞めました。」と坂上代表。

今も家賃力には磨きをかけており、時代の流れを読んで事業を営んでいる。「当社に関わったすべての方々に成功してもらいたいと思っています。そのためにはまず私が家賃力を磨き、当社が利益を出し続けることが大切。これまで当社と関わっていただいたオーナー様にはすべて利益を出していただいていますが、今後も研鑽に励んでいきたいですね」と話す。

足るを知ること。今後も社会貢献に注力していく

“当社に関わったすべての方々に成功してもらいたい”と語る坂上代表は、ニセコにある「羊蹄グリーン病院」を2012年に取得し、数年かけて赤字経営からV字回復させた。地域にとって必要な病院だと考え、坂上代表個人が借金を背負って、儲けを考えずに地域貢献のために再建に乗り出したという。

「幸せになるためにはそんなに大金は必要ないと考えます。だからこそ、利益を度外視して病院の再建にチャレンジしました。世界でもトップクラスの資産家であるビル・ゲイツ氏が『不幸せになった』と言うように、お金持ち=幸せとは限りません。自分の持っているものに目を当てて満足することを知る、つまり“足るを知る”という意識が大切だと思っています。これからもお金を追い求めるだけではなく、社会貢献に注力していきたいですね。」と語る坂上代表。一方で、誰かに貢献をするためには自分に余裕がなくてはならない。この余裕をつくってくれたのも家賃力のおかげだ。坂上代表はこれまで培ってきた家賃力を生かして、これからもできる限り地域・社会貢献をしていくのだろう。

経営で大切にしていることをお聞きすると、坂上代表は「正直、偉そうなことは何も言えません」と答えた。その発言の背景には、“僕らが日本で学んできた経済及び企業のあり方は世界と比べて遅れている”という意識があるからだ。

「残念ながらGoogleやAppleなど、世界的な企業がこれから日本で出てくるとは、少なくとも数年間といったスパンでは考えられません。それは日本社会が世界に比べて遅れをとってしまっているからですよね。僕自身もそんな日本社会でずっと企業経営をしてきたので、偉そうなことは言えないのです。」と坂上代表。

「ただそのような考えを持つ僕が言えることは、やはり日本は経済においては資本主義の国なので、金利と家賃が経済の両輪ということ。そして、どちらかでも味方につけることが大切です。僕は家賃を味方につける選択をしました。家賃を選択したからには、“家賃力の向上”を常に意識し、経営をする上で大切にしています。」

取材は東京で行われたが、東京へは不動産の視察も兼ねて来たそうだ。70代になってもそのエネルギーには驚かされる。これからも家賃力を磨き続け、その素晴らしさを社会に伝え続けていくだろう。

坂上一樹

RECORD

株式会社LEE不動産
代表取締役坂上一樹
1950年、北海道夕張郡栗山町生まれ。札幌の大学を卒業後、大手生命保険会社へ。サラリーマンアパートオーナーとしての経験を生かし、40代で起業。LEE不動産の代表取締役として、本格的に不動産事業を始める。不動産コンサルタントやファイナンシャルプランナーとしても活躍中。